ICU看護師として働くメリットは、様々な病気を持った重症患者に対応することになるので、看護師としての能力をスキルアップできる点だ。様々な知識や看護技術が必要なICUで働けば、多くの疾患の対処方法を学ぶことができ、看護スキルを上げることができる。また、ICUはすぐに処置を行わなければならない重症の患者ばかりなので、緊急時の対応スキルを上げることも可能となる。
この緊急時に対応できるスキルは、部署が異動になった時や転職時にも役立つ。中には、事故や災害の際に役立てた人もいるようだ。他にも、ICU看護師の経験と、認定看護師や専門看護師といった資格を組み合わせることによって、さらなるキャリアアップを目指すことができる。
重症患者が多いICUで働いていると、自分が行った処置のおかげで患者の命を救えたという充実感を感じやすくなる。このようなやりがいを感じることができる点も、ICU看護師のメリットの一つだろう。さらに、ICU看護師は他の病棟の看護師と比べると残業が少ないというメリットもある。施設によって違いはあるものの、ICUでは緊急の患者がいつ来るのかわからないので人員を多く配置している傾向が見られる。そのため、処置やケアなどを計画通りに行えることが多く、それによって残業も少なめだ。一般病棟では現在、2交代制で勤務しているところが多いが、集中力が必要なICUでは今でも3交代制のところも多くある。3交代制の場合は勤務時間が他の病棟に比べて短いという点もメリットの一つといえるだろう。仕事の時は常に緊張状態をキープしなくてはならないICU看護師は責任感の高いハードな仕事ではあるが、メリットもそれなりに多いのだ。
■参考サイト■『命を預かるICUの現場』